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ヒーターコア洗浄の裏技2022年12月29日(木)

ちょっと仕事の話・・・
お客様の車、平成7年の三菱キャンター
車内の暖房が効かないとのことで、診断と修理を依頼されました。
暖房はエンジンの冷却水を車内のヒーターコア(小型のラジエータのようなもの)に循環させてブロアファンを回して温風をおくる仕組みなので
通常暖房のトラブルというと、サーモスタットの故障、またはエンジン冷却水が少なくて等が定番の故障ですが
サーモスタットは最近すでに交換済み、冷却水の量も正常
ラジエータを冷やすクーリングファンのカップリングが冷温時にも硬くなっていたので異常と判断し交換するも
ヒーターコアが暖かくならない
どうやらヒーターコアが汚れで目詰まりしているようだ。
さっそくヒーターコアへとつながるホースを外して点検してみると
やはり詰まっていた。
ヒーターコアを交換して修理作業終わりとしたいところだが、ヒーターコアの交換となると作業料金が高額となってしまう。
以前からネットでヒーターコアを取り外さずに洗浄をする裏技を知っていたのでダメもとでチャレンヂしてみた。
用意するは、洗浄剤のクエン酸(電気ポットの粉末洗浄剤)と、小型のお風呂水ポンプとホース
すべてホームセンターで購入です。
ヒーターコアのイン側とアウト側にホースでポンプと接続し

こんな感じでお湯で溶かした洗浄液をポンプで循環させてみた。

おおおおーーーーーーーーー!
なんだこの泥水は(;´Д`)
これじゃ水が循環するわけない
数回繰り返すと、やがて汚水が透明になるも砂のようなゴミはチラチラ剥がれてバケツの底に落ちてくる
ということで二日間、3時間ごとの洗浄を8回繰り返してようやく何もでなくなった。

ここまで綺麗に
ふぅーーー長かった
これで組み上げて試乗してみると、見事に暖かい風が吹き出し口から出てきた。
おかげで高額修理も安くできたので、お客様にも喜んでもらえそう。

しかし、ヒーターコアがここまで汚れるとは驚きだった。
最近の車は、エンジン冷却水は10万キロまで無交換とか、交換の必要がないとか言われてるけど
ネットで検索してみるとヒーターコアが詰まるトラブルは結構あるらしい。
やはり、実際に目で見るとマメに洗浄したほうがいいことは確かなようだ。